NAGANOワインの夕べ@塩尻 ― 2025/05/22
土砂降りだった塩尻ワインフェスタ、夕方に近くなって嘘のように雨が止んだ。
その日の夜、塩尻のえんぱーくホールで「NAGANOワインの夕べ ~ ドメーヌ・ヒロキ 横山弘樹さんをお迎えして ~」というワイン会に参加して来ました。
ライトやプロジェクター等の機材も用意されて結構大がかり、丸テーブルには4名ずつ着席するが、なんと一番前のセンターテーブルだった・・しかも同席の方は、乾杯の発声もされるミスワインの山本かれんさんと母上様?!シェフもあの方・・「ラ・メゾン・グルマンディーズ」オーナーシェフ 友森氏。
すごいの呼んできたもんだ。
モットーは「飾らない料理」、ドメーヌ・ヒロキワインは「きれいな、浸透するワイン」という印象だとか・
・・・我が家にはハードル高過ぎな会だったワイ!!
まずは泡で乾杯。
ミスワインの乾杯の発声で、会はスタートです。
🍷スパークリング
種類:白スパークリング
ワイナリー:ドメーヌ・ヒロキ
葡萄品種:ソーヴィニヨンブラン、龍眼
葡萄産地:長野県北安曇郡池田町自社畑、龍眼は安曇野市
ヴィンテージ:NV
色は淡い。
香りはさわやかフルーティ。
口当たりはやわらかなシュワ感。酸味は適度。
スパークリングに合わせるお料理は
*塩尻産アスパラのポタージュ(冷製)
まずテーブルに置かれたのは抹茶茶碗。中には抹茶が。おやこれは?と思ったが、なんとこれは一皿めのスープでした!
抹茶のようにいただきます。器に口を寄せていただくのは日本だけの文化なんだとか。素材の味を濃厚に感じていただきたく、ということでこの提供なのだとか。成程なのでした。
🍷シャルドネ・ヴェニュス 2022
種類:白ワイン
ワイナリー:ドメーヌ・ヒロキ
葡萄品種:シャルドネ
葡萄産地:長野県北安曇郡池田町自社畑
ヴィンテージ:2022
香りやわらか。樽香あり。
口当たりまろやか、酸味は控えめ。やわらかな味わい。
ヒロキ社長曰く「木樽熟成。だんだんバランスが良くなってきた」と。
シャルドネのお供は
*前菜盛り合わせ
信州アルプス牛、岩垂SPFポーク、イナゴのパテ 洗馬産ルバーヴとゴルゴンゾーラのプレス 信州サーモンのマリネ 信州福味鶏と山菜
シャルドネ一杯でこの分量はちょっとアンバランス。
・・・次と比べるとね。
次はソーヴィニヨンブラン飲み比べ
🍷ソーヴィニヨンブラン エレガント 2024
種類:白ワイン
ワイナリー:ドメーヌ・ヒロキ
葡萄品種:ソーヴィニヨンブラン
葡萄産地:長野県北安曇郡池田町自社畑
ヴィンテージ:2024
色はとてもクリア。キラキラ輝いているみたい。香りにちょっと癖あり。
口当たりまったり、酸味は適度。味わいは結構濃い果実味。
ヒロキ社長曰く「早摘みと遅摘みをバランスよくブレンドしたヒロキSBの代表もの。乾燥酵母使用。2024年はいい年で、ソーヴィニヨンブランらしさが強く出ていて自分的には一番かと思っている」と。
🍷ソーヴィニヨンブラン ルヴェールソバージュ 2023
種類:白ワイン
ワイナリー:ドメーヌ・ヒロキ
葡萄品種:ソーヴィニヨンブラン
葡萄産地:長野県北安曇郡池田町自社畑
ヴィンテージ:2023
香り爽やか。
口当たりはがっしり、少し苦みあり。酸味は適度。
硬派なコクの後味。
ヒロキ社長曰く「野生酵母使用。2023年は旱魃に近い気候で心配した。」
ソーブラ2杯
・右がエレガント、左がソバージュ
エレガントのキラキラが見えるかな
これに対して合わせるは、
*塩尻野菜のテリーヌ
崩れやすくて、大皿からの取り分けに皆さん苦戦。
*パン
香りが良くておいしい。どのパン屋さんか教えてもらえればよかったなあ。
さて、いよいよ赤ワインの登場
🍷ルヴェ・デュ・ソレイユ 2020
種類:赤ワイン
ワイナリー:ドメーヌ・ヒロキ
葡萄品種:メルロー64%、カベルネソーヴィニヨン32%、プティヴェルドー4%
葡萄産地:長野県北安曇郡池田町自社畑
ヴィンテージ:2020
香りにはまだ若々しさがあるような。
口当たりはしっかり。少し舌に刺激あり。酸味は適度。
苦味・渋味・酸味がそれぞれまろやかでバランスがとれていて、濃厚なコクの味わいが大変結構。
ヒロキさんの、いわば出世作。
ヒロキ社長曰く「様々な葡萄、新・旧樽をミックスしたもの。飲みやすく仕上がった」と。
🍷メルロー ジュピター 2020
種類:赤ワイン
ワイナリー:ドメーヌ・ヒロキ
葡萄品種:メルロー
葡萄産地:長野県北安曇郡池田町自社畑
ヴィンテージ:2020
まろやかな香り。口当たりやわらか。酸味は適度。
まろやかでコクのある味わい。
ヒロキ社長曰く「ジュピターは年によって葡萄構成比は変えているが、出来ればメルロー100%でやりたい。」
カベソー入りの2021vtもおいしかったけどね。
赤2杯・
右がソレイユ、左がジュピター
合わせるはお魚料理。
*平目の白ワイン蒸し ノムさんトマトと実山椒のクリームソース
オレンジ色のソース、まるでビスクソースのような。
さあ、ラスト
🍷プティ・ヴェルドー ユラニュス 2022
種類:赤ワイン
ワイナリー:ドメーヌ・ヒロキ
葡萄品種:プティ・ヴェルドー
葡萄産地:長野県北安曇郡池田町自社畑
ヴィンテージ:2022
なんだか少し花のようなニュアンスのある香り。赤ワインにしては珍しいかな。
口当たりはなめらか。酸味は適度。酸っぱくないよ~
軽く甘みもたたえた濃いめの味わい。苦味渋味のバランスが良い。
ヒロキ社長曰く「ユラニュスは天王星の意。プティヴェルドーは酸が高くブレンドに使うことが多いが、これは単独で。今後力を入れていきたいと思っている」と。
どんどん力を入れてほしいにゃ。
🍷カベルネ・ソーヴィニヨン マルス 2021
種類:赤ワイン
ワイナリー:ドメーヌ・ヒロキ
葡萄品種:カベルネ・ソーヴィニヨン
葡萄産地:長野県北安曇郡池田町自社畑
ヴィンテージ:2021
落ち着いた香りだが、香り高い。
口当たりは少し渋みにザラツキ感あり。
酸味は適度に存在しているようだが、味が濃いので目立たず、控えめに感じる。
軽く甘みのニュアンスもある、濃厚な味わい。
ヒロキ社長曰く「マルスは2022年は作らなかった。」
ほしいのに買えなかったのは、このせいだったんですね。
ラストの赤2杯、
右がユラニュス、左がマルス。
合わせる料理は真打登場
*信州イチボのロースト
弘樹社長のお話から
・ワイナリーを始めるまで
池田町が葡萄畑のために用意したが、葡萄農家が撤退したため放棄地になっていた土地があった。そこを引き受けてくれないかと打診があり、東京で就職していた社長が呼び戻され親子で始めることになった。町の全面協力があり、畑の造成もしてくれて、シャトー・メルシャンの契約農家からスタートした。
池田町は土地を町が造成してくれるので、畑がつながり作業がとてもしやすい。離れていると非効率で大変。安曇野では耕作放棄地の伐根から始めなくてはならないくらいだから、池田町の取り組みはありがたい。そのため池田町では葡萄栽培の移住者が多い。
・樽の使用について
焼き樽はバニラっぽい香りをつける。但し、1年後に急に強く樽香が出たりするし、樽負けしないように新旧樽のバランスも工夫している。樽はフランス製、かなり先に発注しないとならない。
うちではソーヴィニヨンブランは焼いていない樽で、シャルドネは焼き樽で、というふうにしている。
・品種や酵母について
ソーヴィニヨンブランは酵母・作り方の違い(樹齢も)でいろいろな顔があり、数種類いつも作っている。野生酵母は面白いが、再現性に疑問がありリスクが心配なので毎年は作っていない。ステンレスタンクが17個、今の他に品種はなかなか増やしにくい。コンクリートタンクはステンレスと比べて中がきれいに洗いにくいので導入しようとは思っていない。
龍眼は好きで、乾杯スパークリングワインが無い時は龍眼を乾杯用に用意するようにしている。
メルローは色がつきやすく、カベルネソーヴィニヨンに比べ管理もしやすい感じ。
・銘柄や味わい・ワインの内容など
自分と醸造家とソムリエさん(オーベルジュ・ラ・ヴィ・トランキーユの主)の3者で相談し、最終的には自分が決定を下す。
食って飲んだ日:2025年5月17日
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