ワインとチーズの講座 第16回 ― 2026/07/22
梅雨明けもしてまさに盛夏の7月、柏の会の今月のテーマは「日本では珍しい品種」
今日の6本
① 🍷ファウター ヴィヴィエンヌ キュベ ロゼ 2024
種類:ロゼワイン
ワイナリー:ファウター
葡萄品種:シラー33%、テンプラニーリョ30%、ララネアグラ22%、フェテアスカネアグラ15%
葡萄産地:モルドバ共和国
ヴィンテージ:2024
販売価格:3300円
少しオレンジがかった、ちょっと薄めのロゼ色。
香りはなんだか野太い。シラーやテンプラが入ってるからかな。
口当たりは意外に軽め。酸味は適度。
苦味を伴った、しっかりした味わい。甘さ無しの、オレンジワインぽい風味。
モルドバは旧ソビエト圏の国で、ルーマニアとウクライナに挟まれた国。ワイン産業が主要産業だが、位置的に政情が不安定になりやすい。
② 🍷ハイランド・セラーズ クールホワイト 2023
種類:白ワイン
ワイナリー:ハイランド・セラーズ
葡萄品種:ヴォスケハット
葡萄産地:アルメニア国
ヴィンテージ:2023
販売価格:3278円
ちょっと華やかさのある香り。
口当たりはしっかりめ。少し苦みあり。酸味は適度。
甘さは無く、軽い苦味が味わいのベースかな。後口はキリリとひきしまってます。
アルメニアは、北はジョージア、東はアゼルバイジャン、南はイラン、西はトルコと国境を接する内陸国。ノアの箱舟がたどり着いたと言われる国でもある。
ジョージアと並ぶ最古のワイン醸造遺跡が発見された、古い産地でもある。が、歴史ある産地だが何度もワイン醸造が途絶えそうになったくらい、政情は不安定。
国土のほとんどが標高900m以上で、年間降水量300㎜、葡萄耕地は結構限られる。
③ 🍷 ルーチェ ディ・ラーゴ 2023
種類:白ワイン
ワイナリー:Antica Cantina Leonardi
葡萄品種:ロシェット
葡萄産地:イタリア国ラツィオ州・モンテフィアスコーネ
ヴィンテージ:2023
販売価格:3880円
おとなしめだけれど、引き締まった感じの香り。
口当たりは豊か。酸味は適度。
やわらかで豊かな果実味。厚みのある風味。先生はじめ、参加の皆さんに好評。
イタリアの古い小規模ワイナリーが土着品種100%で造ったワイン。火山性土壌が独特な香りを生む。
④ 🍷シャトー・プルカリ フロリチーカ 2023
種類:白ワイン
ワイナリー:シャトー・プルカリ
葡萄品種:フロリチーカ
葡萄産地:モルドバ共和国
ヴィンテージ:2023
販売価格:4158円
くりりっとした、柑橘系の香り。
口当たりはフルーティな柑橘系。酸味は適度。
キリッとした、果実味。しっかり味。
モルドバの希少品種100%、フロリチーカは小さな花の意。エチケットに1827と大きく書いてあるのは創業年。さくらアワードダイアモンド賞受賞。
⑤ ヴィラ・ヴィナ タミヤニカ 2025
種類:白ワイン
ワイナリー:ミロサベビッチワイナリー
葡萄品種:タミヤニカ
葡萄産地:セルビア共和国
ヴィンテージ:2025
販売価格:3300円
百合の花みたいなイメージの香り。トロピカルフルーツの香り。
口当たりはじんわり。酸味は適度。
おちついた、じんわりくる味わい。
タミヤニカはセルビアの固有品種。セルビア国は北にハンガリー、北東にルーマニア、南東にブルガリア、西にボスニア・ヘルツェゴビナ、南にコソボ、北マケドニア、南西にモンテネグロと国境を接している、これも地理的に不安定な国。
⑥ 🍷 カヘティアン・トラディショナル・ワインメイキング ツィナンダリ 2023
種類:白ワイン
ワイナリー:カヘティアン・トラディショナル・ワインメイキング
葡萄品種:ルカツィテリ、ムツヴァネ
葡萄産地:ジョージア国
ヴィンテージ:2023
販売価格:2750円
香りは豊か。じっくりと深い香り。
口当たりはしっかり。酸味は適度。
なめらかな苦味を伴った果実味。しっかり味。
「伝統への敬意と、近代技術の融合」を掲げ、現在ではジョージアを代表するトップワイナリーへと成長を遂げているワイナリー。ジョージアは昔はグルジアと呼ばれていた、世界でも最古級のワイン生産地、ワイン文化がとても豊か。
グラス6杯勢ぞろい
本日のチーズ盛り!
① 富士山 炭 三良坂フロマージュ 山羊乳 (広島県)
② フロマージュ・ド・ミラサカ 牛乳
③ ゴルビージャック アメリカ国 牛乳 セミハード
④ レッドチェダー ニュージーランド国
飲んで食った日:2026年7月21日
斎藤先生の講義より
まずは、ワイン葡萄についての概説から。
*世界のワイン葡萄産地
大きく2つに大別される。
① 旧ワールド
昔からの産地。フランス、イタリア、ドイツ、スペイン等
② 新ワールド
比較的新しい産地。アメリカ、南アフリカ、ニュージーランド、チリ、日本等
*ワインの味を決める「決め手」
① 品種
② テロワール 地形 地質 気候 ヴィンテージ(年) 等
③ 造り手
④ その他 手元に届くまでどういう状態だったか、どんな環境で飲むか・等
*ワインの味の要素
① アルコール
② 甘味
③ 酸味
④ 渋味
⑤ 果実味
*飲んでみた時の「味」の構成要素
① アタック 口に含んだ時の印象
② バランス 上記の5つの要素がバランスよく入っているか
③ 余韻 長い ― 短い 後をひく要素
*葡萄品種
世界で1万種はあるといわれているが、その中でワインとして成り立つのは1400種前後。そしてその中でもワインを支えているのは13品種。この13品種で栽培面積の3分の1を占めている。
13品種 ・・・ カベルネソーヴィニヨン、メルロー、テンプラリーニョ、
アイレン(ブランデーの原料となるもの)、シャルドネ、シラー、
グルナッシュ、ソーヴィニョンブラン、ピノノワール、
トレッビアーノ、サンジョベーゼ、リースリング、シュナンブラン
*ワインベルトについて
一般的に、ワイン用のブドウは『ワインベルト』と呼ばれる緯度帯の国や地域で栽培されています。北緯30~50度、南緯30~50度にあり、年間平均気温10~20℃のエリアの多くが含まれます。ブドウの花の開花から収穫までの時期の日照時間が年間1250~1500時間、年間降雨量500~900mmで栽培に適した条件が揃っています。
しかしながら世界のブドウ産地は変遷を遂げており、従来の『ワインベルト』に収まらないブドウ畑が見られるようになってきています。その主原因は地球温暖化。それによって、標高も交えた産地の再展開がみられています。
以上をふまえて・・
ワインは長い時間がかかるもの。安定した国の情勢が無いと、継続して良いものは出来ない。ワインの産地は、人の歴史が作るものでもある。
本日採用のワインの国は、このワインベルトの範囲に含まれる。
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