nico渋谷 ワイン会 ― 2025/01/27
ワインショップnico渋谷店にて、長野県の信州高山村のカンティーナ・リエゾーと、リエゾーに委託醸造をしているレーヴドヴァン、2社のメーカーズランチ会が行われた。 nico渋谷店でのランチ会は初めてとのこと。参加者は12名、リエゾーさんはご夫妻、レーヴドヴァンは春日さん、着席されてのワイン会。 終始なごやかに行われた。
*カンテイーナ・リエゾーさんは、18年前から高山村で栽培開始、2015年ワイナリー創設。高山村での特区初めてのワイナリー。現在はレーヴドヴァンさんを含め、6社の委託醸造をしていると。委託醸造はその方の希望通り、例えば亜硫酸無しとか、足踏みとか、多様に対応している(大変です)
*レーヴドヴァンさんは、2011年に栽培開始、15年目になる。標高はリエゾーさんのところから100mくらい下がった地域で、すぐ近くに小布施ワイナリーの畑がある。収穫はリエゾーさんより2週間くらい早いことも。 継木でスタートしたが、今の状況をみるととても良かったかなと思う。当初は葡萄を信州高山ワイナリー等に出荷していたが、自社の葡萄だけでワインを作ってみたいと思うようになり、2020年からリエゾーさんで委託醸造を始めた。今後も委託醸造でやっていくつもり。樹齢が15年になり、良くなるかな?
本日の提供は
リエゾーさんが4種、レーヴドヴァンさんが3種、計7種、 各50cc程度。
まずは泡で乾杯と
🍷RIEZO SPUMANTE PINOT NERO 2022
種類:白微発泡ワイン
ワイナリー:カンティーナ・リエゾー
葡萄品種:ピノネロ
葡萄産地:長野県上高井郡高山村
ヴィンテージ:2022
爽やかな香り。少しキリっとしてる。
口当たり、微妙にピリリと泡感。
酸味は適度で、しっかりコクのある白泡。
作者のお話から:
2022年はいろいろ難しい年だった。特に天候が悪く苦労したと。「ピノネロ」はピノノワール種のイタリア語。リエゾーさんのピノノワールは普通のピノノワールより大粒で、病気にはやられにくいが、雨が降ると粒が大きいぶん水を吸いやすく、つぶれやすい。果皮が薄く、色付きも良くない傾向。赤にするには難しいが、白なら。
お料理です。
前菜
・・ (右)サーモンのタプナードソース (左)めんたいポテサラ (奥)タレッジョ・・イタリアのウオッシュチーズ
🍷レーヴドヴァン シャルドネ 2023
種類:白ワイン
ワイナリー:レーヴドヴァン (委託醸造:カンティーナ・リエゾー)
葡萄品種:シャルドネ
葡萄産地:長野県上高井郡高山村
ヴィンテージ:2023
香りは上品。口当たりは優しく、酸味は適度。
口に含むと、グッとコクがある。
作者のお話から:
ステンレスタンクで半年以上熟成。 2023年はそれまでの年より色・味ともに深まっている印象。無濾過・無清澄だが強い濁りは無し。バスケットプレスだから濁りにくいのか?
*バルーンプレスと、リエゾーさんのところのバスケットプレスについて。 バルーンプレスは多くのワイナリーで導入されている機械だが、葡萄を押しているだけでなく、何度も押すため、そのたびに中でかきまわしている。そのときに皮やら種やらが擦りあわされるので組織が細かく出てきて、それが濁りが出るもとになるのでは?と考えている。バスケットプレスはただ押すだけなので、擦りあわされない。
ある意味、バルーンプレスのほうが良く絞れるから濁るともいえる??
🍷RIEZO BIANCO CHARDONNAY 2023
種類:白ワイン
ワイナリー:カンティーナ・リエゾー
葡萄品種:シャルドネ
葡萄産地:長野県上高井郡高山村
ヴィンテージ:2023
キリっと香り立つ。口当たりはしっかり。
酸味は適度で、果実味豊か。おいしいなあ。
作者のお話から:
樽使用無し。2022年はシャルドネにとってはいい年だったが、2023年は余韻がある。先のレーヴドヴァンと同じヴィンテージ、同じシャルドネ、同じ高山村で、同じワイナリーで醸造したのに、ずいぶん違いますよねえ。両畑の標高差100m、車で数分ほどの距離。
🍷レーヴドヴァン シャルドネ樽熟成 2022
種類:白ワイン
ワイナリー:レーヴドヴァン (委託醸造:カンティーナ・リエゾー)
葡萄品種:シャルドネ
葡萄産地:長野県上高井郡高山村
ヴィンテージ:2022
軽く樽が香る、落ち着いた香り。あまり樽樽しないようにした?
口当たりも樽の風味で、しっかり味。
酸味は適度で、コク豊か。じっくりうまい。
作者のお話から:
2022年は一般的には暑くて良くない年だったが、シャルドネには良い年で、9月末~10月まで収穫を引っ張れた。
樽にも産地差・個体差があり、リエゾーさんはフランスの、それも北の地方のものを指定して使っている。北寄りの樽を使うと品質が安定しやすい感じ。樽を購入して入れてみるとすぐ漏れる!ということもあった。その補償はしてくれるところもしないところもある。大手ならたくさん買うから大勢に影響ないだろうが、うちの規模だと1回に数個しか買わないので、不良品があると本当に大変。
メインのお料理、
鴨のコンフィです。
結構ボリュームもあって、味わいもしっかり。結構ですねえ。
🍷レーヴドヴァン メルロー 2022
種類:赤ワイン
ワイナリー:レーヴドヴァン (委託醸造:カンティーナ・リエゾー)
葡萄品種:メルロー
葡萄産地:長野県上高井郡高山村
ヴィンテージ:2022
香りに少し果実感。
口当たりやわらか、酸はやや控えめ。
苦渋は軽めで、ミディアム程度のコク。バランスのとれた味わいです。
作者のお話から:
タンニンやわらか、そのぶん酸強め? (↓のリエゾーさんによくあてはまるなあ)
🍷RIEZO ROSSO MERLOT 2022
種類:赤ワイン
ワイナリー:カンティーナ・リエゾー
葡萄品種:メルロー
葡萄産地:長野県上高井郡高山村
ヴィンテージ:2022
色は薄め。香りは若く、フレッシュ。
酸味は適度にあるけれど、苦渋はあまりなくて、果実味のみという感じ。
メルローにしては軽いなあ。
作者のお話から:
2022年、収穫時は曇りばかりだった。県全体で品質が下がり、県基準を下げて認証した年。特にメルロー、カベルネが良くなかった。樽も強く効かせず作ったもの。
🍷RIEZO ROSSO AGLIANICO 2022
種類:赤ワイン
ワイナリー:カンティーナ・リエゾー
葡萄品種:アリアニコ
葡萄産地:長野県上高井郡高山村(自社ではなく、近所の農家さんの葡萄。)
ヴィンテージ:2022
なんだか華やかさのある香り。
酸味ややあり。
果実味が豊かだけれど、酸味が勝って、苦渋味はあまり感じない・・・後口に少し苦渋を感じる。
作者のお話から:
アリアニコはイタリア南部の、暑い土地の品種。10月末に収穫する。高酸度、相当酸っぱく、酸が落ちない。熟成期間を取ったほうがいい品種なので、小ワイナリーとしては苦しい・・。できれば少し(あと2,3年)おいて飲んでほしい。
デザート、
チョコレートムースケーキ、マスカルポーネ乗せ
ニコさんで初めていただいたけれど、チョコ感満点で、おいしいなあ。
食って飲んだ日:2025年1月25日
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