カーブドッチどうぶつシリーズワイン会 1/3 ― 2024/08/12
7月28日、ジョイーレにて開催された「カーブドッチどうぶつシリーズワイン会 with愛弟子」会に参加して来ました。
例年開催されているカーブドッチどうぶつシリーズワイン会、このところは醸造責任者である掛川氏(44歳?!)が、新興ワイナリーの方とワイン会を行っていたが、この度草野氏(29歳)にメインの醸造を任せることになったので、今回は愛弟子と一緒のワイン会に。「でも、趣味のどうぶつシリーズは変わらず僕がやりま~す」とのこと。ちなみに掛川氏は26歳で醸造責任者になったそうな。
今回はテーブルに椅子の着席スタイル。大変快適。しかも参加希望が多く、1回を30人予定→38人へ増員。それでも一日3回の会はすぐ埋まったとのこと! お二人とも前日も別の場所でワイン会をこなしているはずだが、それを感じさせない闊達さ、いやあ、がんばっておられるう。
まずは草野ビールの提供。「Croix La Mar」
ン?まるで以前高山村でいただいたような軽い酸味で、葡萄のビールのような風味。
しかしうかがってみると、麦とホップのみで他の原料は入っていないと。それのみで風味を出すのに苦労した様子。これ薪小屋で飲んだのかしら。
今回のラインナップはこのビールの他、15種類のワインたち。どうぶつシリーズ13種類とアルバリーニョ、草野氏ワインというドリームマッチ。全て2023年ものだとのこと。2023年は雨が少ないので凝縮感が上がると思っていたが、造ってみたら例年と変わらずだった。え?普通じゃないか、と・・特にあなぐま!初代から作っているけど、抜いたろか?と思ったほど(掛川氏)
さて、ワインは泡から。
右がむささび、左がやまどり飛ぶ
むささび2023
種類:白スパークリングワイン(4.5気圧設定)
ワイナリー: カーブドッチ
葡萄品種:カベルネ・ソーヴィニョン100%
葡萄産地:新潟県契約農家産
ヴィンテージ:2023
やわらかで落ち着いた香り。
酸はあまり強くない。少し甘酸っぱい感じの風味
ブランドノワール(黒葡萄で作った白スパークリング)で作ったもの。契約農家に作ってもらったが、色出ない、タンニン出ない、でどうするの?という事になり、泡にしたと(掛)。
やまどり飛ぶ2023 (ラブルスカ)
種類:ロゼスパークリングワイン(2.5気圧設定)
ワイナリー: カーブドッチ
葡萄品種:スチューベン主体 キャンベルアーリー メルロー1%
葡萄産地:スチューベン(山形県)他は新潟県
ヴィンテージ:2023
なんだかんだといただく機会の多いやまどり飛ぶ。
爽やかな香りで、酸はやや控えめ。
甘さはほぼなしで、グッとくるのど越し。
ここで一品めのお料理。
「アミューズ」として、新潟県産茶豆と魚介真丈のカナッペ*スイートチリソース、それと笹団子風ヨモギと小豆の自家製パン。
さて、スティルワイン
ぺんぎん2023
種類:白ワイン
ワイナリー: カーブドッチ
葡萄品種:ケルナー
葡萄産地:北海道余市産
ヴィンテージ:2023
かっちりした香り。
酸味は適度、しっかりした味わい。
解説を読むと自信作のようですね。やっぱりケルナーは余市なのかな。
昔、”ぺんぎん飛ぶ”ってのもあったね。最近飛ぶのはやまどりばかり。(「飛ぶ」で、微発泡を示すみたいです)
あなぐま2023
種類:ロゼワイン
ワイナリー: カーブドッチ
葡萄品種:サンジョベーゼ100%
葡萄産地:新潟県新潟市西蒲区角田浜自社畑産
ヴィンテージ:2023
ロゼにしては色が濃い。
少し藁っぽさのある香り。
酸味は適度にあります。軽やかな味わい。
「赤っぽいフルーツの香りでしょ、でもイタリア系品種って、何かしっくりこない」とのこと(掛)。
続きます。
食って飲んだ日:2024年7月28日
カーブドッチどうぶつシリーズワイン会 2/3 ― 2024/08/12
続きです。
もぐら2023
種類:白ワイン
ワイナリー: カーブドッチ
葡萄品種:シャルドネ
葡萄産地:新潟県新潟市西蒲区角田浜(自社畑)
ヴィンテージ:2023
爽やかでフルーティな香り。
酸は控えめで、口当たりに少し苦み。後口まで残ります。
味わいはさわやか。
もぐらを2022年に天然酵母にしてみてOKだったので、2023年からは全てのどうぶつシリーズを培養酵母から天然酵母に切り替えた。発酵はうまくいくけれど、葡萄の個性が何でもすべて酵母の個性に寄せてしまう培養酵母は やっぱり何なの・・と思ってしまう(掛)。
ここで二皿目。
「前菜」として、①越の鶏の新潟唐揚げ②佐渡南蛮海老のカルパッチョ*グリーンソース③栃尾揚げの玉子サンド*バルサミコソース④新潟市港南区カガヤキ農園のとうもろこしパンナコッタ⑤深雪茄子のトマトコンソメジュレ⑥浪速屋 柿の種衣の鮭フライ*アイヨリソース⑦新潟ルビームーンの山椒塩スイカ
ふらみんご2023
種類:赤ワイン
ワイナリー: カーブドッチ
葡萄品種:ピノノワール (自社畑の樹齢20年以上のものを使用!)
葡萄産地:新潟県角田浜自社畑
ヴィンテージ:2023
フルーティで、いい香り。
軽く酸味。しっかりしたピノっぽい風味。果実味良好。
リリース前のもので、旨いけど、まだ早い感じ。飲み頃は2025年頃かな?(掛)
カーブドッチ madoromi (まどろみ) 2023
種類:赤ワイン
ワイナリー: カーブドッチ
葡萄品種:メルロー、メルロー、タナ、ブティヴェルド
葡萄産地:メルロー(山形) メルロー・タナー・ブティヴェルド(山梨県北杜市)
ヴィンテージ:2023
少し青い香り。
酸味は適度で、キリっとした味わい。
まどろみというよりは、覚醒といいたい風味。
草野氏醸造のワイン。メルローは青いので、いろいろ工夫してみたと。北杜市分は混醸。どれも、すっごいいい葡萄だったと。いい出汁感も出た仕上がり(草野氏)
やまどり舞う2023
種類:ロゼワイン(ステイル)
ワイナリー: カーブドッチ
葡萄品種:スチューベン主体 キャンベルアーリー デラウェア等
葡萄産地:スチューベン(山形県)新潟県
ヴィンテージ:2023
葡萄やピンクグレープフルーツみたいな香りがする。フォクシー感は無くて、いい香り。
酸味は適度。キュッとした感じの味わい。
『やまどり』には三種があり、「鳴く」は微発泡、「飛ぶ」は発泡、「舞う」はスティルという位置づけのようです。
「舞う」は久しぶりに作ってみたもの。“ラブルスカ種はジュースみたい、ワインじゃないみたい”と言われるが、ジュースじゃなくてジューシーなのを作りたい~!(掛)
今は、食用ブドウのラインナップとしてFUNPYがありますが、あちらは瓶詰時にSO2を少量添加するスタイル。
こちらはどうぶつシリーズなので完全無添加とのことです。
三皿目の「ピザ」です。
“のっぺ汁風 和風ピッツァ” 成程、細切り蒲鉾が乗っています。
いっかく 2023
種類:オレンジワイン
ワイナリー: カーブドッチ
葡萄品種:ケルナー ソーヴィニョンブラン
葡萄産地:新潟県
ヴィンテージ:2023
オレンジっぽい、フルーティな香り。
酸はやや控えめ。軽く苦みも感じる、キリっとした味わい。
ケルナーを使っているけれど、こちらのブドウ産地は余市とは書かれていませんね。
マセラシオン3~4週間実施時にほんの僅かピノノワールの果皮を入れているらしい。
オレンジではあるが、品種が感じられるように作りたいと思った(掛)。
四皿目。
メインとして、越乃黄金豚ロースのローストポーク*魚沼産甘酒と梅肉ソース 新之助米のレモンライス添え です。
何しろいっぱい飲んだので、さらに続きます。
食って飲んだ日:2024年7月28日
カーブドッチどうぶつシリーズワイン会 3/3 ― 2024/08/12
つづき、これで最後です。
アルバリーニョで造ったワインが2種類。
写真左の、透明な方がアルバリーニョ。右はかわうそ。
かわうそ2023
種類:白ワイン
ワイナリー: カーブドッチ
葡萄品種:アルバリーニョ
葡萄産地:新潟県新潟市西蒲区角田浜
ヴィンテージ:2023
香りに少し火薬のニュアンス。
酸味は適度。口当たりにも火薬っぽさが感じられます。
味わいは厚みがあります。
どうぶつシリーズ初のアルバリーニョ。1軍(レギュラーのアルバリーニョ)を作った後の2軍?の子たちで作っているんだそうです。アルバリーニョは原産地が多雨のところなので、2023の大変な少雨の気候に弱かった!うまく成らなかったものを集めて作ってみたと。あわせて次のアルバリーニョと比べてみて(掛)
アルバリーニョ 2023
種類:白ワイン
ワイナリー: カーブドッチ
葡萄品種:アルバリーニョ
葡萄産地:新潟県角田浜自社畑
ヴィンテージ:2023
今やカーブドッチの看板、レギュラーのアルバリーニョ。
香りに最初、海のニュアンス。
酸味は適度。かわうそよりは酸少な目。
ぐっと飲みごたえのある味わい。きっちりしてるなあ。
1軍と2軍の差はありありだにゃ。
両方とも酸味は適度だけど、かわうその方が酸っぱく感じた。
うみがめ2023
種類:白ワイン
ワイナリー: カーブドッチ
葡萄品種:ソーヴィニョンブラン 木樽発酵・熟成
葡萄産地:新潟県角田浜自社畑
ヴィンテージ:2023
切れのある香り。少し樽感。
酸味は適度。キリっと抜けの良い味わい。
まだリリース前の品。8月には出したいとは考えているとのこと。
(8/12現在、発売されてました。どっちのオンラインショップで、2023のうみがめ、かわうそ、ぺんぎん、やまどり舞うが出てました。ちなみに、もぐらとみつばちの2023はすでにSold Out)
2週くらい収穫が早かったため、青っぽい印象。少しずつ良くなってはいる。香りが立つのが遅いのでゆっくりと味わって・・もしくはグラス内スワリングで促進?!(掛)
おうむ2023
種類:赤ワイン
ワイナリー: カーブドッチ
葡萄品種: ツヴァイゲルトレーベ
葡萄産地:新潟県角田浜自社畑
ヴィンテージ:2023
少し金属っぽい香り。
酸はあるが、口当たりの味わいが強いので、バランスが取れてます。
味わいは濃醇で、コクがあります。
南仏の赤、粗いタンニンを目指してみた!2023年のコレは今までで一番良かった~!「めっちゃ旨くない?」客に語り掛ける醸造者・・(掛)
例年赤で造るらしいおうむ、2022は気候のせいでロゼワインにせざるを得なかったのが、2023は再び赤ワインにできて、しかも会心の作になって、良かったですね。
五皿目。最後のお料理です。
「パスタ」として、新潟産舞茸と和牛のボロネーゼ パッケリー二 佐渡乳業ゴーダチーズかけ
これに、カーブドッチアルバリーニョのワインパミスを使った自家製パンがそえてありました。
ワインはラスト2杯。
右がみつばち、左がくま。
みつばち2023
種類:白ワイン
ワイナリー: カーブドッチ
葡萄品種:シュナンブラン
葡萄産地:新潟県新潟市西蒲区角田浜(自社畑)
ヴィンテージ:2023
みつばちって、動物シリーズの中でもなかなかお目にかかれない奴。
香りに苦味のニュアンス。
酸味は適度。
味わいにも少し苦み。(ミネラル?)
ドライな味わいです。
還元気味なので、ゆっくり飲んでね、とのことだったが、どの辺が還元なのかはワシにはわからなかった。
だんだん収量が落ちてきて、以前3樽作れていたものが2樽になり、もう在庫がほぼ無い状態だが、いろいろ問題があって畑を増やせない(掛)。
(8/12、売り切れてました。)
くま2023
種類:赤ワイン
ワイナリー: カーブドッチ
葡萄品種:カベルネ・ソーヴィニョン レゲント(ドイツ系品種)
葡萄産地:新潟県角田浜自社畑
ヴィンテージ:2023
柔らかいけれど、強い感じの香り。
酸味があり、苦渋のコクが強いですね。
作る年ごとに品種が違う“くま” 12月頃発売予定。 他所のイベントで「還元している」と言われた。ないない尽くしのろくでもない葡萄だが・・温度が上がってほどけると、すごく良くなると思うので、ゆっくり飲んでほしい。“良い葡萄”の感じが揺らぐものだと感じている。
以前、ワイナリーで買ってきたくま(カベルネフラン)が今一つ、というか、変だった。
恐る恐るいただいたが、大変結構でしたね。変だったのは、たぶんそのボトル単体の変質だったんだでしょう。
動物の会、以上です。
ずいぶんいただいたなあ。
食って飲んだ日:2024年7月28日
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